本読みと山歩き

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zoom RSS 『山の名作読み歩き』〜ヤマケイ新書!黎明期の登山の有り様が楽しめる!

<<   作成日時 : 2014/11/16 10:35   >>

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とうとうヤマケイの新書が出ました。 何冊かがでましたが、私の最初の一冊はこれ。
大森久雄さんが選んだ山に関する名作53編を厳選!?した本です。 
それなりに山の本は読んできたつもりなのですが、ここにあるものの多くは日本の“登山黎明期”の名だたる方々のものが多かった。まだまだ知らない世界です。
副題にある「読んで味わう山の楽しみ」が出来ました。

石川欣一さん「山へ入る日・山を出る日」から始まります。たったの4頁。
「山へ入る日の朝は、あわただしいものである。」 良い出だしでしょう!? 好きですこんな一文。

武田久吉さん「初めて尾瀬を訪(おとな)う」など、1905年 黎明期の尾瀬とそこを初めて訪れた時の感動がよく伝わってきます。10頁。
武田久吉さんというのは、幕末明治期の英国公使アーネスト・サトウを父に持つ方です。
密林を数日かけて掻き分け掻きわき到達した尾瀬、“なんという変化に富む植物景! また何という美しい景色!!単に「珍品」を蔵するに止まらないこの宝庫!!!” びっくりマークが三つも付いています。

おもしろかったのは、あの小林秀雄さんの「山」です。
“山は好きだが、のぼせる程でもない。山に行くときは大抵 深田久弥と一緒だ。一緒だというのは、つまり連れて行って貰うのである。・・・彼と山に行き時は、こっちは一切頭を使わなくて済む。いわば鎌倉から案内を付けていくようなものである” 
“別段聞きたくもないので山の名前など質問する様になる。・・・すると彼は別に教えたいわけでもあるまいが無暗に教えるのである。遠いところの雲高なんだか知れたもんじゃあるまい、という様な奴まで・・・”
深田久弥さんとのやり取りなどが続き、斜に構えた彼のコメントがそれぞれに面白い。笑えます。

加藤泰三さん、木暮理太郎さん、冠松次郎さん、穂刈三寿雄さん、尾崎喜八さん、今西錦司さん、堀口大学さん、はてはW・ウエストン(英語)まで
・・・名前は知っているが文章やエッセイなど読んだ人がない有名人の作品がズラリ!

見たこと感じたことを表面的に表現することでなく、決して技巧に走ることなく、上手くなくてよいので、より個性的な文章、人を引き付ける魅力的な文章を描けるようになると良いな〜と思わせる名文ばかり。
・・・秋の夜長の読書におすすめの一冊です。


山の名作読み歩き 山の文章世界の道しるべ YS003 (ヤマケイ新書)
山と渓谷社
大森 久雄

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
昔の岳人の著作を読み返すと、新しい発見もありますね。
この本は、興味を持った作者の本を読みなさいという紹介が目的なのでしょうね。
武田久吉著「尾瀬と鬼怒沼」(平凡社ライブラリー)は、私の愛読書です。鬼怒川から尾瀬沼へと、テント1泊の単独で歩いたことがありましたが、誰にも合わない山道では、尾瀬開発当時の雰囲気を味わうことができたような気がしました。
また、このような山の本のアンソロジーとしては、串田孫一著の「忘れえぬ山 1〜3巻」(ちくま文庫)が、お勧めです。紹介の本にも紹介されている作者の著作も含まれています。各著作の最後に加えられた串田孫一氏のコメントも面白いものがあります。
さすらい人
2014/11/17 17:53
本読みさんの書評を読ませていただくととても読みたくなってきます。
そして、私は本読みさんの文章は好きですよ。(^_^)
KURI
2014/11/17 20:44
最近本屋も減ったし、あまり立ち寄らないけど、ここで、立ち読みできそうですね。
山ってそれぞれがそれぞれの思いを抱えて登っているのが良いですね。
でも、アマゾンクリックしたし、これからひつこくお勧めの本として出てきそうです。
さえ
2014/11/19 18:08
新田次郎の小説は読みましたが、先達の文章はほとんど読んだことがありません。
素敵な文章で山の景色を想い描けない無粋者なんでしょう。
百名山を登ろうなんて意気込みがないんです。
ただ登りたい山に登るので 同じ山に何度も登ります。
<「山へ入る日の朝は、あわただしいものである。」
>納得ですねぇ。 
気負いのない山登りは、好きだから勝手に動いてしまいますね。
深夜だろうと早朝だろうとお構いなしです。(笑) 
ログの大好きな徳さん
2014/11/20 16:15
さすらい人さんへ
この本のようなアンソロジー漂う本は山にあってますね。
串田孫一著の「忘れえぬ山 1〜3巻」を手始めに読んでみようと思います。
今でも、たくさんの山関連の著作がありますから、
そんな視点で現代作家の本も読み返してみようと思いました。
本読みと山歩き
2014/11/22 10:36
KURIさんへ 
書評はもっと深くなければ・・・
文才がないのでまだまだ自分の思いを文にすることができません。
京都は秋真っ盛りですね〜 芸術の秋、読書の秋・・・
山歩きの秋でもありますが、なかなか行けず。(泣)
本読みと山歩き
2014/11/22 10:40
さえさんへ 
一つずつはページが少ないので立ち読みは可能です。
が、
原村で薪ストーブの横で八ヶ岳に沈む夕日を眺めながらこの本を読んだら
最高だろうな〜〜〜 (笑)
本読みと山歩き
2014/11/22 13:49
ログの大好きな徳さんへ
コメントありがとうございます。
気負いの無い山歩きは、早朝だろうがなんだろうが、いやいやでも体が動くのは・・・
やはりその後にお楽しみがまっているからなんでしょうね〜
さきほどまで北九州へ出張でした〜 夕日が美しかった。
本読みと山歩き
2014/11/22 13:52

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